84g作業所

自分のために書く

1on1ミーティングの方法(シリコンバレー式 最強の育て方より)

下記を読んだので、要約。

前半はなぜ1on1するのか?って話なので割愛

1on1で何を話すのか

話し合うべきテーマは7つ。毎回全部は話さなくてもよい。

  1. プライベート相互理解
  2. 心身の健康チェック
  3. モチベーションアップ
  4. 業務・組織課題改善
  5. 目標設定/評価
  6. 能力開発/キャリア支援
  7. 戦略・方針の伝達

1~3が信頼関係づくりステージ 4~7が成長支援ステージ

プライベート相互理解

  • 場を柔らかい雰囲気にして話しやすくするため。
  • 本音を言ってもらうためには、自分の言いたくない出したくない情報をまず相手に出していくこと。

雑談のレベル

  1. 内容を話す(世間話)
  2. 内容を聞く(相手自身の話)
  3. 感情を聞く
  4. 価値観を探る

ポイント

納得ではなく、共感のスタンスで臨む。 共感とは100%賛成でも反対でもなく、事実を受け取ったということ。

心身の健康チェック

ここは毎回チェックすべき。 体調と業務量について確認。

モチベーションアップ

モチベーションアップには下記2種類 1. マイナス面を最小化→モチベーションを下げる要因を取り除くこと 2. プラス面を最大化→モチベーションを上げる要因を高めること

マイナス面を最小化

主に行うこと:聴ききる テーマ:漠然とした不安(プライベート、キャリア、業務の問題など)

マインドトーク(内部対話≒自問自答)を外側に出さずにいると内側で回り続けるので共感しながら聴ききる。

プラス面を最大化

主に行うこと:ほめる・承認する テーマ:変化があった言動や良かった行動

ほめる=話し手の評価や意見 承認する=事実を認め、それをそのまま伝える →まずは承認を大事にする。

「最近チーム内でいいなって思う人いる?」など間接的なほめ方ができるような対応

業務・組織課題改善

緊急度が低いが、重要度が高い話をする。(業務改善や組織改善など。) その際、数字や具体的案件の進捗確認などの目先の成果に関することは扱わない。

目標設定/評価

評価で最も大切なことは「正しい評価」ではなく「評価される側の納得感」。

MGC目標作成法

  • Must:会社として行わなければならない目標(マネージャーは以下2つを実施する)
    1. 丁寧な説明(なぜこの目標か?)
    2. 具体化(目標のために何を行うか?)
  • Get:目標を通じて得られること(納得感を生み出すための以下2つのポイント)
    1. 目標の達成によって、キャリアや人生に対して得られること
    2. 目標の達成が組織成果やメンバーにどのような影響をもたらすかをリアルに想像すること
  • Can:目標を達成できるという感覚
    1. 達成するためのリソースの洗い出しや棚卸を行う

Mustで目標の背景がクリアになり、具体化され、Getで自分ごととなり、Canで達成するための武器を携えることができると前向きに取り組める。

能力開発/キャリア支援

  • 経験学習モデルに基づいたFB
  • 能力開発とはすでにある能力を自覚させること

将来やりたいことがあることが本当に重要なのか?

そもそも将来やりたいことを考えるのは2つの方法がある

  1. トップダウン型:目標から逆算する方法
  2. ボトムアップ型:現状の積み重ねよりキャリアを切り開く方法

どちらも共通しているのは「現在を迷わず充実して過ごせること」。 悩みすぎて不安になって今がおろそかになるのは本末転倒。

将来像3つ

  1. 会社内での将来像
  2. ビジネスパーソンとしての将来像
  3. その他(人間・家庭・地域の中での)将来像

会社内での将来像 - ロールモデルを探す。 - 見つからない場合は人ではなく能力や要素に分解する。 - 社内で評価されるため、出世するためのノウハウや評価制度の話をしていく。

ビジネスパーソンとしての将来像 - 今自分ができている行動を能力に一般化して考える

その他将来像 - キャリアとプライベートは切り離せないのでプライベートの将来も考える

戦略・方針の伝達

上司から部下への逆ホウレンソウをする。

  1. 決定事項
  2. 決定に至るプロセス
  3. 原因となった事実
  4. 懸念と対応策
  5. 現在と未来がどうつながるか?
  6. 行っていることが、他にどのような影響を及ぼすか?
  7. 上司からのメッセージ

データ利活用の事例まとめ

データ×アイデアで勝負する人々を読んだ。

データ×アイデアで勝負する人々

データ×アイデアで勝負する人々

  • 作者:東 富彦
  • 発売日: 2014/10/18
  • メディア: 単行本

2014年の本なので若干古いが、データビジネスの事例が豊富に載っているのでそこは引き出しとして参考になりそう。

タイプ ジャンル 事例 内容 会社名
分析モデル 農業 農家向け収入保証保険商品 気象サービスと標高などの地形データをもとに雨量や気温を予想。米国の収穫量データ、センサーで水分量を計測しカスタマイズした保険商品を提供 クライメートコーポレーション
見える化 不動産 不動産の評価 近隣の世帯構成、平均ん世帯所得、学歴、通勤手段、犯罪発生率、学区の小学校一覧、大気や水など環境データを取得し表示 MRIS
分析モデル 不動産 不動産査定価格 固定資産税の情報と実際に支払った額、税の特例措置、租税査定人の記録に加え、物件の場所・面積・区画、間取りのスペック、これまでの売買価格や近隣の売買価格をもとに不動産価格を算出 ジロー
見える化 食品 食品に含まれている成分を分析しアレルギーを警告 バーコードをスマホでスキャンもしくは食品名を入力すると成分を調べ、事前登録したアレルギー症状をもとに警告。現在は食生活スタイル(ビーガンなど) INRFOOD
見える化 食品 サプライチェーンを遡る 食肉業者の識別番号を入力すると業者・場所・取り扱っている食肉種類・業務内容を表示、産地と経路もわかる、食肉業者のランク付も Where's this from
見える化 食品 お店の評判を美味しさだけでなく衛生面でも確認 市が保有する飲食店の保険衛生検査データとイェルプのレストラン評価を結びつける サンフランシスコ市&イェルプ
分析モデル 環境 省エネアドバイス 個人エネルギーの消費実績、住所、住居タイプ、省エネ技術、設備、補助制度を組み合わせて省エネ対策をアドバイスする クリーンウェブのエンパワーミー
分析モデル 環境 ライフスタイルをできるだけ変えずに省エネ スマートメーター、室内温度、気象、登記簿、エネルギー消費記録、建物の構造をもとに空調システムや家の構造条件による冷暖房効率の違い、ライフスタイルによるエネルギー消費パターンと最適化の方策 デンマークのスマートエネルギーアットホーム
分析モデル 環境 省エネのゲーミフィケーション 冷暖房システムなどの消費、セグメントごと(気候、住居タイプ、世帯人数など)のエネルギー種別と消費量と目的をもとに消費パターンを割り出す。類似セグメントに属する消費効率の良いモデル家庭と比較し順位を表示、アドバイス オーパワー社
見える化 医療 病院版トリップアドバイザー 退院後の死亡率や感染症の発生件数、病院の品質調査結果、患者のアンケートをもとにサービス評価 英国営保健サービス
見える化 医療 心臓外科手術の死亡率データを公開 公開によって死亡率が下がった。これは医師が見える化を契機に技術改善に努めるようになったから 英国営保健サービス
システム 医療 病院へのアーリーチェックイン スマホ上から病気の部位をと位置情報を選択、健康管理歴、保健、使用している薬や好みの石を記録し病院を予約、緊急時に搬送 アイトリアージ
データベース 医療 がんやアルツハイマーの症例をデータベース化 キャリコなど
分析モデル 医療 抗菌薬耐性のモニタリング 病院情報システムから蓄積、バクテリアがどの抗生物質に耐性を示しているかを突き止め、治療計画を策定する 英国衛生研究所
分析モデル 金融 経済弱者向け融資事業 個人情報をもとにデフォルト率を引き下げ ゼストファイナンス
分析モデル 農業 アフリカ食料問題対策 アフリカの食物のDNA分析による品種改良 アフリカ食物育種アカデミー
分析モデル 農業 収穫量を上げるための肥料レコメンド 土壌の窒素レベル、気候、施肥の方法を分析し、収穫量を増やしながら肥料使用量を減zeらす方法をアドバイス ソラム
見える化 農業 農産物市場の場所、道順、支払い方法の一覧化、別では取引システムも 全米ファーマズマーケットディレクトリー、メルカリス
分析モデル 農業 農作物アドバイス 土壌用プローブによって、土の状態を集め種まきや収穫の時期をアドバイス イーディン
分析モデル 畜産 畜産アドバイス 上記と同じ仕組みを家畜にも ファーマロン
分析モデル 農業 収益予想 政府データと農家データ(広さ、作物など)をもとに生産コストや収益予測を行うマネジメントツール ファームログ
分析モデル まちづくり 犯罪リスク査定システム 過去の犯罪発生実績に加え、Googleストリートビューから落書きや鉄格子、家と家の間隔などを処理して予測。 クライムアウェア
分析モデル まちづくり 犯罪予測モデル 場所ごとに犯罪が発生するかどうかを効果的に予測できる(人ではなく場所) ナショナルデータエクスチェンジ(FBI)
データ収集 まちづくり ゴミ箱でデータ収集 ゴミ箱でスマホをリアルタイム識別(近さ、スピード、MACアドレス リニュー
分析モデル 選挙 マイクロターゲティング 有権者の購買習慣、レジャー活動、投票履歴、チャリティへの寄付などをもとに有権者をセグメントに分け、効果的なメッセージを届ける アメリ
見える化 選挙 オバメータ オバマ大統領の公約の達成度を見える化 タンパべイタイムズ
見える化 選挙 ファクトチェック 政治家の演説、インタビューなどの発言を監視し、矛盾がないか指摘 ファクトチェック
分析モデル 選挙 アドホーク テレビやラジオなどで放送されている広告が政治広告かどうかを判断し、スマホで表示。インプットは音声を収集 サンライトファウンデーション
分析モデル 選挙 シルバーモデル 世論調査や選挙結果、人種、失業率などをもとに選挙の勝敗予測 ネイト・シルバー
見える化 まちづくり 政府の予算や公共政策が個人や地域にどのような影響を与えるかシミュレーション 議会に提案された法案に市民が直接賛成反対を表明することも可能 アメリカのアウトライン社
見える化 まちづくり エージェンシー型タイムバンキング 個人が公共関連の仕事をして報酬(体育館利用やカルチャースクールなど)を得る イギリスの社会活動団体スパイス

データドリブンな社会戦略

  1. データのオープン化
  2. プロセスのオープン化
  3. コミュニケーションのオープン化
    データの利用者と保持者の間でのコミュニケーション
  4. アクションのオープン化

データ利活用の引き出しにしたい。

トヨタ生産方式をまとめる(ソフトウェア開発に活かしたい)

トヨタ物語を読んだのでまとめる。
トヨタ生産方式(TPS)がソフトウェア開発にもつながる(というかすでに繋がっている)ので、元ネタの勉強。

トヨタ物語

トヨタ物語

これだけでトヨタ生産方式を理解したとは言えないので、間違っている箇所があると思うが、とにかくまとめる。

トヨタ生産方式導入時の差別化ポイント

戦後、トヨタは他社差別化のため、車を安く作る必要があった。

アメリカ(フォード)は時給で働くので多く作ることでコストを下げる。
一方で日本(トヨタ)は職能給ため、ベテランであればあるほどコストが上がる。

しかし、トヨタは当時少量生産。(作ったところでそんなに売れない。)
そのため、多く作っても売れないので倉庫代がかかってしまい価格に反映されてしまう。

そこで、効率よく作ることを方針に据えた。
以下が、当時のアメリカと日本の違い。

違い トヨタ フォード
方針 早く作って安くする 多く作って安くする
工夫 現場で考えさせ、カイゼン 流れ作業担当者の作業の区分け方
(意欲を高めながら単純化)
生産量 少量生産 大量生産
給与制度 職能給(1人いくら) 時間給(時間当たりいくら)

トヨタ生産方式を導入して分かった日本人の特性

以下全て繋がってくるが、労働者はサボりたいが、人に見られるとサボれなくなる。 で、さらに良くするために自分の方法を変えさせられるのがストレス。

  • 他人から見られること
  • 自分の仕事の無駄な部分があらわになること
  • 現在やっている作業を変えること

トヨタ生産方式の具体

当時行ったことは5つ。とにかく無駄な作業を減らす。

  1. 複数の機械を操作できる作業者になること
  2. 標準作業の設定
  3. アンドンの導入(設備の稼働状況や作業指示の見える化
  4. 不具合があったらラインを止める(直るまで動かさない)
  5. 後ろの工程が前の工程へ引き取りにいくこと

トヨタ生産方式の導入

町工場にトヨタ生産方式を導入した際の方法が書いてあった。

  1. リードタイムを短縮する。
    発注元と連絡を密にとり、受注の精度を上げていく。
  2. 在庫を減らす。
    段取り時間やマシンサイクルタイムを短縮し、小さなロットで作れる体制を整える。種類別のストアを構えて、先入れ先出しを徹底する。
  3. 一つ一つのパレットにカンバンをつける。
    カンバンが外れた分だけ生産する。
  4. パターン生産の導入。
    複数の作業を組み合わせ効率の良い流れを組み立てる。(成形温度順に並べるとか)

7つの無駄

生産時には以下7つの無駄が発生。 これらを減らす必要がある。

  1. 作りすぎの無駄
  2. 手持ちの無駄
  3. 運搬の無駄
  4. 加工そのものの無駄
  5. 在庫の無駄
  6. 動作の無駄
  7. 不良を作る無駄

動作の無駄の3種

  1. 動作の大きさ
  2. 手待ち(手が止まっている)
  3. 離れ際(次の動作に移るときのもたつき

失敗例

中途半端にトヨタ生産方式を真似て失敗した例

間違った理解 起こった失敗
在庫をなくすと利益が出る 工場内に在庫が隠され、製品の品質が低下
標準作業を導入する 計測後、作業タイムを短縮しろと労働強化する
カンバンを導入すれば利益が出る カンバンに似た帳票を送り、協力会社を圧迫

Tips

  • 仕事が早く終わったら、何もしないで邪魔にならんように仲間の仕事をじっと眺めて、ムダに気付く。次の日、自分の作業から無駄を省く。

  • 多能工とは隣り合う工程の作業ができる人のこと。(何でもできる万能工である必要はない)

これらをいい感じに消化して、ソフトウェア開発のTipsに昇華していきたい(うまいこと言った)

仮説の検証の仕方

検証の仕方

  1. テストマーケティング
  2. ディスカッション(まずは内部から)
  3. 分析

上手なディスカッションを実施するコツ

  • 必ず仮説を立てていく
  • 仮説を否定せず進化を目指す
  • 議論の際は相手の話の意図を理解し、なぜそういう発言をするのかを踏まえて対応する
  • メンバーはバラエティ豊かにする

定量分析の基本技

  • 比較・差異による分析
  • 時系列による分析
  • 分布による分析
  • 因数分解による分析

仮説思考の練習

  • So Whatを常に考える
  • なぜを繰り返す

駆け足でしたが、だいたいそんな感じ。 詳しくは仮説思考を読みましょう。

仮説の立て方

仮説の立て方

仮説の立て方に定石はないが代表例を以下に記す。

  1. 分析結果から仮説を立てる(自分の知識・経験を組み合わせる)
  2. インタビューから仮説を立てる
  3. 閃き

インタビュー技術

まずは目的を定める。 一般的には以下の通り。

  1. 業界・業務を理解するため
  2. 問題を発見・整理する
  3. 仮説を構築・検証する

深く掘り下げた質問を行う(なぜそう思うか?)

インタビューの際はメモを作成する

閃きを意図的に生む方法

  1. 反対側から見る
    1-1. 顧客・消費者の視点を持つ
    1-2. 現場の視点で考える
    1-3. 競争相手の視点で考える
  2. 両極端にふって考える
  3. ゼロベース考える

良い仮説とは?

  1. 掘り下げられている
    なぜそうなのかというところまで考えられている。So Whatを繰り返す
  2. アクションに結びつく

仮説思考での伝え方

仮説思考でプレゼンを組み立てる

空パックを使ってストーリーのアウトラインを作り、全体像を見渡すと、その後の作業が明確になり仕事のスピードが速くなる。

  1. まずは仮説思考の結果、はっきりした課題をシンプルに表現する。
  2. 課題を解決するための提言を述べる。
  3. 補足する形で、まず何が原因でどんな現象が起きているのかを現状分析として少し詳しく語る。
  4. 解決策の具体的な中身やどのように実行していくかを解説する。

相手の立場で再構成する

提言を受け入れてもらうためには、相手から「自分の痛みや苦労、どうして解決できないのかを理解した上で、厳しい提言をしてくれるのだ」という信頼感、共感を生み出す必要がある。

結論から入るプレゼンのメリットデメリット

メリット

  • 結論にたどり着くまでのイライラを相手に感じさせない
  • 最初の結論に納得してくれれば、理由説明を簡略化できる

デメリット

  • ロジックを積み重ねて説明が必要な人にとっては引っかかってしまうため、議論が進まなくなる

仮説思考の使い方

仮説の種類

読んで字の如くの以下の2つ。

  1. 問題発見の仮説
  2. 問題解決の仮説
問題発見の仮説

ビジネスにおいて、問い自体が不明確な場合が多いので問題を定義することから始まる。 問題の設定によって答えも変わってしまうので、問題の認識と真因を発見が最重要。

  1. 可能性の高い問題発見の仮説を立てる。
  2. 問題を絞り込む。

依頼者の問題意識についてインタビューなどを実施する。 - 偉そうにしない - 依頼者も答えを持っているわけではないので、仮説をぶつけにいく

問題解決の仮説

素早く少ない数の筋の良い答えを考えることが重要。

  1. 可能性の高い打ち手の仮説を立てる。
  2. 分析やインタビューを通じて仮説の検証を行い、具体的な打ち手を絞り込む。

全体構成を見通す

仮説思考を通じて、全体像を掴むことが大事。 - 何をするべきか、証明する事柄、やるべき分析が明確になる。 - チームの場合、目的意識の共通化が可能。

少ない情報で仮説思考を働かせて全体のストーリーと構成を考えたら必要な情報だけ追加で調べる。 調べた結果に応じて、ストーリーを修正したり進化させる。(次回詳細)

まとめ

仮説思考は、問題を探し出したりするプロセスというよりも、効率的に不要な問題や役に立たない解決策を消去するプロセスである。